Cucumber キュウリ
生だけでなく、加熱してもおいしい
キュウリの品種は黒イボ系と白イボ系に大別されます。現在の主流は、「ブルームレス」といわれる白イボ系のなかでも果実の表面に白い粉状のものが出ない品種です。近年はカットサラダ用などに、イボのないフリーダムという品種があります。キュウリは95%が水分で、パリッとしたみずみずしい食感が、食欲のないときにでも食べやすいことから、暑気払い効果の高い野菜といわれています。カリウムを多く含んでいるため、体内の塩分を排出する利尿作用や、むくみ改善効果が見られます。
-
選び方
- 太さが均一で両端がしっかりしているもの
- 皮にピンとしたハリがあるもの
- イボのある品種の場合、表面のイボが痛いくらいとがっているものが新鮮
-
栄養
キュウリの95%以上は水分でできており、残りの数%にビタミンやミネラルなどが含まれています。主な栄養素はカリウムで、体内の余分なナトリウムを体外へ排出する働きがあります。そのため、むくみの解消や、高血圧の予防または改善をする効果があります。
キュウリのおすすめ品種Pick Up
-
フリーダム
イボがないため、洗いやすく調理がしやすいです。皮は明るい緑的で、やわらかめ。爽やかな色と食感を生かし生食や浅漬けに向いているキュウリです。
-
四川キュウリ
たくさんの細いトゲがあるのが特徴で、皮は薄く歯切れが良いパリッとしたキュウリです。漬物に向いています。流通量は少なめです。
-
四葉(スーヨー)キュウリ
皮が薄くやわらかく、キュウリ本来の風味があり、歯切れが良いので、ファンが多いです。株に本葉が4枚付いた頃から実が出来るので「四葉」キュウリの名が付いたといわれます。
-
半白キュウリ
皮がやわらかく漬物向き。首の近くが緑色で先にかけてグラデーションのように白くなっているキュウリです。皮はやわらかく、風味が強くパリッとした食感で、浅漬けやサラダ向きです。
-
余蒔きゅうり(よまききゅうり)
福島にて江戸時代から栽培され食されていましたが、時代の流れとともに消滅。その後、平成20年に復活したキュウリです。一般的なキュウリと比較して、えぐみや青臭さがなく、中心部に甘みを感じます。生食はもちろんのこと、加熱調理にも向いています。
-
花キュウリ
数センチほどで花がついたまま出荷される未熟で小さなキュウリです。料理のあしらいに使われることが多いです。花丸胡瓜(はなまるきゅうり)とも呼ばれます。
-
ミニキュウリ(ラリーノ)
長さ 10cmほどで、ピクルスやサンドイッチ向きのキュウリです。イボもなくマイルドな食味です。
キュウリQ&AQuestion
- キュウリの表面に付いている白い粉状のものは何?
- ブルームといい、水分の蒸散を防ぐためキュウリから自然に分泌されるもので、毒性はありません。ブルームが分泌されるキュウリは表皮が薄く、水分量が多くシャキシャキとした食感が特徴です。
キュウリの豆知識Knowledge
- キュウリは寒がり
冷蔵庫で長く保存し過ぎると、果皮にくぼみや白い濁った汁が出てきて腐敗する低温障害が起きるため、出来だけ早く消費しましょう。 - キュウリのヘタ
キュウリのヘタにはククルビタシンという、ウリ科特有の苦み成分が微量に含まれています。激しい苦みを感じたときは、食中毒になる可能性があるので吐き出すようにします。しかし、このククルビタシンには、強力な抗酸化作用があり抗がん作用やリウマチの進行を抑える効果があることが明らかになりました。 - 叩いて味を染み込ませる
キュウリをすりこぎ棒などで叩き割ると、表面が凸凹になり断面積が大きくなることで、調味料が絡みやすくなります。
- 体を冷やす野菜
漢方では熱を除き、水分の代謝を整え、解毒作用がある野菜とされ、喉の激しい渇き、咽頭の腫れや痛み、目の充血や痛み、やけど、子どもの熱性下痢などに用いられます。