Sweet Potato サツマイモ
ホクホク? ねっとり?
豊富な食物繊維で腸活も。
サツマイモの主成分はデンプンなどの糖質ですが、ダイエットや糖尿病に効果のあるオリゴ糖も含みます。サツマイモ特有の成分であるヤラピンや、デンプンによってコーティングするように保護されているため加熱しても壊れにくいビタミンC、ダイエット効果、血糖値の上昇抑制効果などが期待される「レジスタントスターチ」などを含む栄養価の高い野菜です。皮部分には、抗酸化作用がある色素成分(ポリフェノール)が含まれているので、出来るだけ皮も一緒に食べるようにしましょう。サツマイモは江戸時代に中国から沖縄に伝わり、中国での呼び名であった「甘藷」や唐から来たということで「唐芋」と呼ばれていました。その後、種子島や薩摩などで栽培が広がり、江戸に入ってきたときに薩摩から来た芋ということで「サツマイモ」と呼ばれるようになりました。
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選び方
- 表面の凹凸が少なく、なめらかなもの
- ヒゲの根が浅いもの
- 切り口に黒い蜜のようなものがあるのは便秘解消に効果がある「ヤラピン」
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栄養
・ダイエットに
サツマイモは甘みが強いためカロリーが高いと思われがちですが、ご飯1杯(150g)で比較すると、お米が250キロカロリーなのに対し、サツマイモは約190キロカロリーです。また、血糖値の上昇速度を表すGI値も、白米が84、ふかし芋は約50です。ただし焼き芋にすると100になります。ダイエットにはふかし芋がおすすめです。・レジスタントスターチ
サツマイモのデンプンは、「レジスタントスターチ」と呼ばれる消化されにくいデンプンです。消化されないためデンプンが小腸を超え大腸まで届き、善玉菌のエサとなり腸内環境を整える効果に期待できます。・ヤラピン
ヤラピンはサツマイモに唯一含まれる栄養で、皮の近くに多く含まれ、サツマイモを切った時に出てくる白い液です。ヤラピンは腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進し、便をやわらかくする効果(緩下作用)があります。食物繊維と合わせて便秘解消に効果があります。
サツマイモのおすすめ品種Pick Up
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紅はるか
糖度が高く、しっとりとした食感と甘みが特徴。平面に凸凹があまりなく、他の品種と比べてヤラピンを多く含んでいます。焼き芋にすると糖度は60度にもなります。名前の由来は「(他の品種と比べて)はるかに優れている」ことから。
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紅あずま
ホクホク感のイメージが強いですが、ホクホク感だけでなくしっとり感もあるバランスが取れた品種。程よい甘さと繊維の少なさを活かして、天ぷらや煮物、スープ、大学芋などにも使いやすいサツマイモ。
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安納芋
ころんとした見た目が特徴の安納芋は、甘みが強く、加熱すると糖度は40度まで上がり、ねっとりとした口どけのサツマイモ。焼き芋はもちろん、冷やし焼き芋にしても美味しい品種。
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シルクスイート
表面の凹凸が少なく、シルクという名前の通り舌触りが滑らかなサツマイモ。滑らかさが活きるポタージュやスイートポテト、プリンなどにおすすめ。
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なると金時
栗のようなホクホクとした食感と控えめな甘さが特徴で、繊維が少なく煮崩れしにくいサツマイモ。サツマイモごはん、天ぷら、大学芋などにおすすめ。
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マロンゴールド
マロンゴールドは栗黄金(くりこがね)という品種で、栗に似たほのかな甘味があり、ホクホク感とねっとり感を合わせたような食感があり、しっとり滑らかな舌触りです。
サツマイモQ&AQuestion
- サツマイモのアク抜きは必要?
- アク抜きは必ずしも必要ではありません。アクと呼んでいるものは、ヤラピンやタンニン、クロロゲン酸などの成分で、抗菌化作用がありますが、少し渋みがあります。きんとんやスイートポテトなど、見た目をきれいに仕上げる料理の場合、味を調える場合は、アク抜きをすることで効果があります。
- 調理をするとサツマイモの色が変わったが食べても大丈夫なのか?
- サツマイモに含まれているポリフェノールの一種「クロロゲン酸」が重曹や天ぷら粉、塩などのアルカリ性に反応して緑色になる場合があります。
サツマイモの豆知識Knowledge
- 焼きいもを自宅で作る
ゆっくり加熱するとデンプンを糖に変える酵素(β-アミラーゼ)が活性化し、麦芽糖などの甘い成分に変わります。オーブン加熱するのが定番ですが、電子レンジでもできます。まず洗ったサツマイモを濡らしたキッチンペーパーで包み、さらにラップでしっかり巻きます。600Wで2分、さらに解凍モードで15分加熱します。サツマイモの大きさによって加熱時間は増減します。 - 最適な保存条件
サツマイモは乾燥と低温に弱いため、新聞紙に包んでから冷暗所で保存するのがおおすめ。切ったものは、ラップで包み野菜室で保存し、早めに使いきりましょう。 - 小ぶりのサツマイモ
同じ品種の場合、小ぶりのサツマイモのほうが甘みを感じやすいといわれます。小ぶりのサツマイモは焼き芋に、大きなものは天ぷらなどの調理がおすすめです。