Burdock ゴボウ
腸内を整える食物繊維の宝庫。コレステロール値を下げる働きも。
現在日本で最も多く栽培され流通しているのは、東京都の滝野川が発祥の滝野川ゴボウ(滝野川群)です。旬は11月~2月ですが、貯蔵性が高いため旬の時期以外も流通しています。4~6月に流通する若取りしたものは、肉質がやわらかく香り高い特徴の「新ゴボウ(夏ゴボウ)」です。地上部のやわらかい葉柄と若い根を食べる「白茎白花群(葉ゴボウ)」は、福井県の越前白茎ゴボウ、大阪府の若ゴボウの他、千葉県の大浦太ゴボウの「大浦群」などもあります。
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選び方
- ヒビやシワがないもの、切り口に空洞がないもの
- 出来るだけ太さが均一で、先端が緩やかに細くなっているもの
- 新ゴボウは葉柄が新鮮なもの
- 土付きのほうが風味も鮮度も保ちやすい
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栄養
ゴボウは食物繊維の宝庫で、腸内環境を整える他、コレステロール値を下げる働きに期待できます。またカリウムも豊富で高血圧の予防効果が期待されます。さらに皮にはポリフェノールの一種のクロロゲン酸が含まれていて体内の酸化を抑制する働きがあります。
ゴボウのおすすめ品種Pick Up
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滝野川ゴボウ
国内で栽培されるゴボウの9割はこの品種の系統です。発祥は江戸時代の滝野川村(現在の東京都北区滝野川)とされます。
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新ゴボウ
一般的なゴボウの収穫は秋から冬ですが、「新ゴボウ」は4〜6月頃に若どりしたものです。「春ゴボウ」「夏ゴボウ」とも呼ばれ、一般的なゴボウと比較して色白で皮が薄く、食感が柔らかく香りが強いのが特徴です。
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葉ゴボウ
葉から根まで食べることができる若採りしたゴボウです。メインは茎(正確には葉柄)を食べるため、根の部分があまり太くないものを選びましょう。大阪府八尾市の「若ゴボウ」、香川県産のものが有名です。3月が旬。
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住山ゴボウ
兵庫県篠山市住山地区で育てられている太くて短めのゴボウで、香りが良くやわらかいのが特徴。
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堀川ゴボウ
京都市左京区を中心に栽培され、直径5~6センチ、長さ80センチ、重さ約1キロにもなるゴボウです。表面にはヒビ割れ、中心は空洞になって「す入り」が特徴です。肉質はやわらかく、独特の香りがあります。
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ヤマゴボウ (食用の山ゴボウ)
ゴボウという名前が付いていますが、ゴボウとは全く別のもので、もりあざみの根です。植物としてのヤマゴボウは有毒なので、必ず食用のものを食べます。
ゴボウQ&AQuestion
- ゴボウとこんにゃくを一緒に煮たら、緑色になった。なぜ?
- アルカリ性の強いこんにゃくが、ゴボウに含まれているクロロゲン酸(ポリフェノールの一種)と反応したからと思われますが、品質には問題ありませんので食べることはできます。
ゴボウの豆知識Knowledge
- 栄養を逃さない
皮には香り、うま味、栄養分が含まれているので、必要以上に皮をむく必要はありません。アルミ箔やたわしで軽くこする程度で大丈夫です。皮にはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が含まれており、血糖値の上昇抑制のほか、脂肪の蓄積を抑える働きがあることが知られています。 - 炒めてから煮る
ゴボウに多く含まれている食物繊維は油と一緒にとることで、腸の中でコーティングされ、便のすべりがよくなります。煮物を作る場合、一度油で炒めてから煮るのがおすすめです。 - 土付きのものは新聞で包む
土付きゴボウは新聞紙で包み、根が下になるように野菜室に立てて保存します。洗ってあるものや、新ゴボウはラップに包み、野菜室にて保存します。軽く湿らせた新聞紙に包み、ポリ袋に入れて野菜室でも大丈夫です。