強みのひとつ、バイヤー 東京都中央卸売市場大田市場

サン・フレッシュグループは店舗ごとに独自の仕入れをするため、野菜、フルーツのそれぞれにバイヤーがいます。バイヤーが産地へ出向き、吟味したものを販売していますが、それだけではなくグループの仲卸会社が大田市場にあることも強みです。東京都中央卸売市場 大田市場の青果部門は、日本一の取り扱い規模を誇り、全国の青果物の年間入荷量は10年で12%減少していますが、大田市場のみ増加しています。大田市場の取扱量は10年間で8%、取扱金額は29%増加しています。 「大田市場概要」より

仲卸って

仲卸(なかおろし)は、大田市場や豊洲市場などの卸売市場内で、卸売業者と小売業者を仲介する業者です。つまり、市場において卸売業者から青果物を仕入れ、小売業者に販売し、卸業者と小売業者の「仲」を取り持つことから、「仲卸業者」と呼ばれます。青果物に限らず、水産物、食肉、花きなどにも仲卸はあります。

全国各地から出荷された青果物が、大量に市場に到着します。到着した大量の青果物は、卸売業者が受け取り、市場内の卸売場に並べられます。卸売業者のせり人の呼びかけで、売買参加権のある仲卸業者などの買い手が、せり(競り)によって青果物を落札します。仲卸業者は、競りで買った大量の青果物を、市場内にある自分たちの店に運びこみ、市場に買付に来ている(買出人)向けに、買いやすい量や大きさに小分けして店頭に並べたり、注文のあった店舗へ発送します。

24時間オープンしている大田市場ですが、忙しくなるのは夕方から深夜にかけて、地方から青果物が運ばれてくる時間帯です。

自分の目で見て選ぶ

注文以外で、その日入荷している青果物を見て回り、自分の目で見てしっかり選びます。卸売の担当者とコミュニケーションをとることも大事にしています。青果物の買い受けには、「せり(競り)」の他、「相対取引」もあります。

市場が活気づく

朝6時頃になると仲卸業者や小売業者らが市場内に増えます。この日は、6時40分からJA紀の里「柿」のトップセールスが行われ試食もあり、場内が一気に活気づきます。7時に始まるマスクメロンのせり(競り)を皮切りに、幕開けを知らせる鐘の音が響き渡ります。

せり(競り)

せり(競り)は「手やり」と呼ばれるハンドサインで、青果物の価格を決定します。買い手(仲卸業者など買参権のある人)は青果物の品質や鮮度を判断する「目利き」と、生産と消費量のトレンドも把握し、青果物を競り落としていきます。

松茸のせり(競り)が終わった後、ブドウの「移動せり(競り)」が始まりました。移動せり(競り)は買い手が青果物を囲んでせり(競り)を行うため、せり人が小さな踏み台をもって移動しながらせりを行うので、この名称がつきました。青果物の周りには買い手が集まり、次々に競り落とされています。

サン・フレッシュグループの仲卸や、各店舗の野菜バイヤー、フルーツバイヤーは、長年同じジャンルの青果物を取り扱っていることで、青果物の良しあしを瞬時に判断できる「目利き力」が培われています。

食材の分荷(小分け)

なぜ、仲卸業者が小分けにするのか。それは、生産者から食材を集荷する卸売業者は、輸送費を抑えるために、各産地から大きなロットで青果物を市場に集めます。卸業者は市場でそれらを販売をしますが、大きなロットでしか販売をしません。そのため、仲卸業者が小売店のニーズに合わせ、小分けにして販売します。

市場といえば「ターレー」

ターレ、ターレーと略して呼ばれることが多いですが、正確には「ターレットトラック」です。小回りが利き、卓越したテクニックで市場内を縦横無尽に走り回るターレは、電気自動車です。